ガラスのヒビ

ガラスのヒビ

ただの汚れ!!
お父さん、がっつり割っちゃったやつじゃなくて良かったですね!

…でも、仮にわざとでないとしても、借りてるものを壊してしまったら弁償する!って、大人なら守るべき社会のルールだと思いますよ!!

ただ。

たとえガラスの割れるトラブルでも、賃貸では例外もございます。

それは、ガラスの熱割れ。

特に熱割れを起こしやすいのが、内部にワイヤーが組み込まれた「網入りガラス」と呼ばれる窓ガラスです。
賃貸住宅に限らずさまざまな場所で見かける製品ですが、実はこのガラス、真夏の直射日光やエアコン室外機からの熱風などで温められると、叩いたりしなくても自然に「ひび」が入ってしまいます。これを業界では「熱割れ」と呼びます。

熱割れの原因は、ガラス内部の金網と、金網を覆うガラスとで熱膨張のスピードが違うこと。
網入りガラスが温められると、まずは金網が温められて膨張を始めるのですが、この温度変化にガラスがついてこれなくなる(あるいは日陰になっていたなどで冷たいままだ)と、金網:温まって大きくなろうとする vs ガラス:温まっていないのでそのままの大きさであろうとする → 結果、膨張に耐えられなくなったガラスのほうがピシッ!と割れてしまうんですね。

つまり、入居者様が何もしていなくても、網入りガラスは勝手に割れてしまう。
その性質ゆえ、熱割れでガラスが割れた費用は例外的に「経年劣化」として扱われ、貸主側が負担することが大半です。
お部屋のガラスが割れても弁償しなくていいんです…、だからまずは正直に、ガラスが割れた旨を賃貸管理会社まで報告してくださいね!
※特約で借主負担としている契約もあるのでご注意ください(※借主負担熱割れをカバーする保険もあります)

ちなみに。

なんでこんな「勝手に割れちゃうガラス」なんていう面倒なものを使っているかというと、実はこの網入りガラス、熱にはめっぽう弱いくせに、「火事で燃えても割れて飛び散らない」という大きなメリットを持っていたりします。

つまり、網入りガラスはただのガラスではなく、万一の火災に備えて設置された「防災設備」なんですね!

ガラスに入った金網が、火事の延焼を防ぎ、ガラスの飛散による大怪我を防ぐ!
実は立派な役目を持った子だってこと、皆さんも覚えておいてあげてくださいね!

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