排水口から強風?

排水口から強風?

いや、さすがに排水口で”虹が見えた”は盛りすぎでしょ! どんな状況なんですか!!!

…と、心の中ではツッコミを入れますが。

たとえそんな状況であっても、音声だけで、入居者様の言葉を信用して、トラブルの実態をできるだけ正確に解明しなければならないのが、賃貸住宅のお困りごとを賃貸管理会社様に代わって解決する「プロコール24」のオペレーターのツラいところ。いいえ、ここは敢えて「腕の見せ所」と申しましょうか。

そうなんです。
こういう「よくわかんない状況」で困っている入居者様をお助けできることが、私たちプロコール24の価値であり、私たちオペレーターのやりがいなんですよね。
今回のお電話のヒントは「排水口」「風」そして「噴水」。
噴水のよう…ということは、ボコボコ言ってる? 風で排水口から? 逆流?

じっくりと想像してみると、分かります。
SRの築古マンション、キッチンのシンク、逆流、風…、なるほど、これはおそらく「トラップの構造」と「気圧」の問題です。

気密性の高いお部屋では、気圧というやつがいろいろと悪さをします。
ドアや窓が開けにくくなったり、エアコンから変な音がしたり。その原因が、通気口を開けずに換気扇をつけるなどして、室内の気圧を下げていたため…というのはよくある話です。

気圧の下がったお部屋は、外から空気を呼び込もうとします。結果として、いろいろなものが部屋に向かって引っ張られます。
ドアが引っ張られれば、押して開けるタイプのドアは開けにくくなり、窓が引っ張られれば窓が開けにくくなります。

そして、排水口が引っ張られれば…、そうです。
排水口の奥から水や空気が引っ張られてしまう=排水口に水は流れず、風が吹き上がり、ボコボコと噴水のようになるんですね。

排水口にはふつう封水用の「U字トラップ」というものがあり、このような逆流や、排水口の奥からの悪臭侵入を防いでいるものなのですが、たまにこれがない(排水口のごみカゴ等がにおい封じになっている)シンクがありまして、そういったシンクでは今回のような「排水口から風が!」ということが起こりがちです。

部屋の気圧が下がっても起こりますし、上階がたっぷりと水を流したせいで排水管内の空気が押し出され、それがシンクまで流れ込んできて発生することもあります。なんにせよ、これはもう建物の構造上の問題です。

解決策としては、ひとまず次を試すくらいでしょう。

1.換気扇を止めてみる
2.部屋の通気口を「開」にしたり、窓をちょっとだけ開けてみる
3.一時的なもの(上階のお部屋が水を流し終えれば止まる)と思って待つ

あとは排水管にトラップを新設する…もできるかもですが、これも排水の構造次第ですね。

ご入居者様にはご心配をおかけしますが、いったん上記のようなことをお試しいただいて、様子を見ていただけたらと思います。
あるいは「室内で虹が見える現象」と割り切って、ポジティブに逆流と付き合っていただけたらと!

前の記事

運命の出会い

次の記事

気絶