厄介な騒音クレームとの向き合い方。賃貸管理会社の解決スタイルは「探偵気分」がちょうどいいかも?
「夜は左利き!」って言いたいだけ! 騒音問題に前向きに取り組むコツとは。
どうも、こんにちは。夜は左利き!名探偵A子です!
みなさん「夜は左利き」って言葉、知ってますか? 「酒飲み」って意味の言葉です。
昔、大工さんは左手で工具のノミを持ち、右手で金槌を打っていました。左手=ノミ手 →「飲み手」と転じた、洒落の効いた言葉なんですよ! ヒューッ!
ちなみに私は、この言葉を初めて聞いた時、「夜は」ってかんむり言葉からアダルトな連想をしてしまったのですが、それはまた別の機会にお話しするとして、もう一度。
どうも、こんにちは。夜は左利き! 名探偵A子です。
賃貸管理をしていれば、誰しも対応したことがあるであろう問題、「騒音」。
現場管理の最初の難関ですが、それはプロコール24も同じ。なんなら、プロコール24には「騒音案件のクレームを受けたら、もう一人前のオペレーター」なんて言葉があるくらいです(A子の心のなか限定)。
ところで、騒音クレームを受けるとき、気分がどんよりしてしまうことってありませんか?
なにせ騒音問題は解決の難しい、長期化クレームの代表格。出口の見えないトンネルに入ってしまったような気がして、後ろ向きになってしまうのも無理はありません。
ですが、厄介な騒音問題も、こちらの捉え方ひとつだと思うんです。
騒音問題を「探偵気分」で楽しんで解決して、その結果、入居者様に安心して生活してもらえたら、徳、積めまくっちゃうかも!
モノの見方をそんなふうに変えられたら、きっと楽しい賃貸管理生活が送れるのではないのでしょうか。
「あぁ~、また騒音クレームかぁ…」とお疲れ気味のそこのアナタ!
今日は騒音問題を「楽しむ」ためのヒントとして、私がこれまでに名探偵となって活躍した騒音クレーム3つを共有しちゃいま~す!!!
事件ファイル1:令和の騒音問題
これは、2020年4月中旬に起きた話です。
ある日、とあるアパートの201号室の入居者様から連絡が入りました。日中、隣の部屋から電話をする男性の声が響いているので、もう少し声のボリュームを下げてほしいという「騒音」の連絡でした。
201号室の方は会社員ですが、緊急事態宣言からテレワークに切り替わり、在宅時間が増えたとのこと。A子はさっそくお隣さん、202号室の入居者様に電話の心当たりを伺いましたが、しかし回答はそっけない感じ。
「最近は在宅していますけど、昼間に電話することなんてありませんよ。周りからもそのような音は聞こえません」
念のため上下階にも確認しましたが、同様に心当たりナシ。201号室の入居者様にはしばらく様子見をお願いしたものの、数日後には再び騒音の連絡が入りました。少し、怒っていました。
~ここで、名探偵はどうしたか~
探偵の勘が「情報が足りない!」と囁いていました。この事件を解決するにはもっと細かい情報、特に事件の発生時刻が必要です!
「名探偵の力及ばず、ご迷惑おかけしており申し訳ございません。捜査に力を貸してください。何月何日、何時何分に電話の声が聞こえたのか、直近2~3回分の記録を教えていただけないでしょうか」
そしてもう一度、「電話はしていない」と言い張る202号室の入居者様に聴取を決行!
「○月○日午後○時○分、そして○月△日午前○時○分、あなたは何をしていましたか?」
「その日は確か…、今ちょっと時間割を見るので待ってくださいね。ええと、その日は自宅で大学の授業を受けていました。最近オンライン授業に切り替わったんです」
A子(オンライン授業…? ハッ、まさか!)
「202号室さん…、あなたもしかしてその授業、イヤホンではなく、パソコンのスピーカーから直接音を出していましたね?」
「あっ、はい」
「アッハイじゃないわー! あのね、PCから直で音を出すとね、音量がね、どうしても大きくなってしまうからね。そこはイヤホンをするか、音量を適切なレベルに下げて、そうやって勉学に励みましょうね。お願いしますね!」
まさに! 令和の騒音問題でした。
事件ファイル2:常時「ジー」となる音
とあるアパートのA号室の入居者様から、ちょっと変わった「音」のクレームが入りました。
「1週間ほど前からなんですが、どこかから機械音なのか何なのか判断の付かない「ジー」という音が聞こえるんです。24時間ずっとなので、正直ノイローゼ気味です」
さっそく周囲の部屋に聞きこみをしましたが、それらしき原因が見当たりません。他の部屋の入居者様は、「ジー」という音は聞こえないと言うんです。
A号室さんから2回目の「なんとかしてほしい」の連絡が入りましたが、どうにも行き詰まった感じ。心当たりのない他のお部屋に何度も連絡するのもご迷惑になってしまいます。
~ここで、名探偵はどうしたか~
やはり足りないのは「情報」です。この事件を解決するには、とにかく「場所」、音の発生源の特定が必要です!
「音は、決まった場所からするんですよね。リビングとおっしゃっていましたが、具体的にはどのあたりでしょうか。もっと詳しく教えていただけますか?」
「リビングの、B号室に面したところに食器棚を置いています。そのあたりでからです」
A子(B号室…、やはり原因はお隣さんか? しかしB号室さんは以前のヒアリングで音の存在そのものを否定している…、ハッ、まさか!)
「食器棚があるとおっしゃいましたね。少し、動かしてみていただくことはできますか?」
「食器棚をですか!? …わかりました、やってみます。よいしょっと。
…あの、まさかのまさかなんですけど。食器棚の後ろに「壁掛け時計」が落ちていて、その時計から例のジーッという音が……」
「一件落着!」
事件ファイル3:酔っぱらいの記憶
ある秋の出来事です。20戸規模のマンション入居者様より連絡が入りました。
「昨晩、共用廊下で大声で歌を歌いながら歩く音が聞えました。声の主はそのまま501号室のほうに行って、しばらくして音は消えました。楽しそうなのはいいんですが…、時間を考えて歌っていただきたいです」
深夜の大熱唱! ふつうに迷惑!
今回は部屋の「あたり」もついていたので、早々に501号室に連絡しました。集合住宅ですので、共用廊下などで歌うのはお控えいただきたく…、と注意しようとしたところ、501号室さんは。
「歌ですか? いや、記憶にないですし聞こえたこともありませんけど…」
まさかの否認。容疑者が犯行を隠しているのか、それとも、他に犯人はいるのか…
そうこうしているうちに、再び連絡が入りました。
「昨晩もまた歌ってました。もうウンザリです」
~ここで、名探偵はどうしたか~
今回は音の情報がそろっています。「いつ」「どこから」聞こえた音かは明確です。
しかし「どんな音か」の情報が不足しています。ここを補えれば一気に真実に近づきます!
「再びの犯行…、503号室さん、捜査のためにいくつか証言をお願いします。
(1)男性・女性、どちらの声でしたか?
(2)歌が聞こえたの前回と今回の2回だけでしょうか?
(3)「歌」について、何か有力な情報はありませんか?」
「(1)男性の声で、(2)今まで連絡していなかっただけで、過去に何度もあります。金曜や土曜夜、祝前日が多いです…、そういえば昨日も金曜日ですね。
(3)歌は…、たいていは平井堅の『瞳を閉じて』ですけど、最近は米津玄師の『Lemon』がよく聞こえます」
A子(501号室の容疑者も男性。まず、犯人像と一致する。そして、金曜や土曜夜の犯行であること。曲は「瞳を閉じて」「Lemon」という選曲…。…閃いたぞ!)
A子は確信を手に、501号室さんに連絡しました。
「あなたは昨晩の△月△日(金)、何時ごろにご帰宅されましたか?」
「昨日の夜は確か…、友人と居酒屋に行って、○時頃に帰宅しました」
A子(フフフ…、やはり!)
「なるほど、居酒屋ですか。その感じですと二次会のカラオケでは、平井堅の「瞳を閉じて」や米津玄師の「Lemon」を歌われたのでは?」
「な、なぜそれを!」
「残念ですが501号室さん、あなたには酔っぱらうと持ち歌である「瞳を閉じて」「Lemon」を歌ってしまう習性があるようです。お気持ちはわかりますが、ここは集合住宅。敷地内でのカラオケは、立派な騒音です!!」
「ひぇぇ、すみません! つい、歌うと気持ちの良い曲だったので~~~!」
※実際は、入居者様に向かってこのような失礼な話し方はしておりませんのでご安心ください※
※ただし事件3で曲名が解決のカギになったのは本当です笑※
騒音ヒアリングはポイントを絞って行ないましょう
以上、名探偵A子の事件ファイルの一部でした。
ちなみに、騒音問題はケース1や3のように、犯人に自覚がないことも多々あります。
まずは、いつ、どこで、どのような種類の音がしているか。そこを明確にヒアリングするのがポイントですよ!
入居者対応はほんとうに厄介な問題ばかりですが、探偵気分で仕事をするのもたまには悪くないですよねっ?
見た目はコールセンター、中身は探偵!
さぁ、プロコール24が今日も厄介な入居者問題を、解決して差し上げましょう!!
シュタッッ!!!!
SYSTEM
案件確認システムのご紹介
プロコール24では、対応報告書のダウンロードや
クレーム進捗管理、各種計数の把握等が可能な
独自の入電管理システムをご用意しております。
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