株式会社a-Net
賃貸管理会社の使命は「オーナーの利益を守ること」
株式会社a-Net
愛知県岡崎市に本社を置く賃貸管理会社。2012年9月4日設立。愛知県内を中心に2200戸を管理するほか、不動産オーナー向けコンサルティング(賃貸経営・資産活用)、不動産仲介(売買)、相続相談などの事業を展開。また、アパート建築のノウハウを活かした建築プロデュースも手掛ける。地域密着の迅速・丁寧な管理手腕と、中立公平なコンサルティングでオーナーからの信頼も厚い。
導入前の課題
・管理戸数が増えるにつれ、入居者対応に多くの時間を取られるようになった
・1本の電話対応に30分以上もかかることが珍しくなく、社員の負担が大きかった
・オーナーの相談業務に使える時間を増やしたかった
導入の効果
・入居者対応にかかる時間が減り、オーナーや仲介会社の対応などに充てられる時間が増加。相続や保険などに関する社員教育にも注力できている
・入居者対応の負担が大幅に減少。社員の対応は「完了報告を確認するだけ」「オーナーに連絡を取るだけ」で済むように
・毎月の家賃明細を手渡しするなど現場担当の業務がオーナー対応中心となり、さらに売上を伸ばすことができている
社員の時間・知識・スキル…「人的リソース」をどう確保するか
賃貸管理会社がオーナーの利益を考えた管理を目指すとき、まずはオーナーと会って話をし、悩みを聞き出していく過程が欠かせません。しかし、そこで問題となるのが管理会社側の人的リソースです。社員の時間的な余裕はもちろん、賃貸経営に関する専門的な知識・スキルをどのように確保すればいいのか。管理会社にとって一番の悩みどころと言えるでしょう。
愛知県岡崎市で2200戸を管理する株式会社a-Netも、そんなリソースの確保に努力を重ねる企業のひとつです。スタッフ数は13名(うち現場担当5名)で、愛知県内を中心に地域密着型の賃貸管理を展開。多忙な業務をこなしながら、アパートの建築相談や、土地の買取・仲介、相続対策などにも成果を上げる同社にお話を伺いました。
本日お話を伺ったのは
-
株式会社a-Net 取締役 管理営業部部長 加藤達也様
-
同社のマスコットキャラクター「えにゃっと君」
電話業務が氾濫、夜間コールセンターから切り替え
——はじめに、プロコール24の導入を検討された経緯を教えてください。
加藤(取締役 管理営業部部長):以前は夜間・休日だけのコールセンターを使っていたのですが、管理戸数が増えるにつれて、昼間にかかってくる入居者様からの電話も増えてきまして。もともと物件確認など仲介会社さんの電話も多い中で、入居者様からの電話にも追われることになり、忙しすぎる状況を改善するための方法を探していました。
——仲介会社からの電話も多いのですね。
加藤:そうですね。弊社は基本的に管理専門で、創業当初から賃貸仲介はしていません。オーナー様と一緒に入居条件を決めた後、募集情報は地元・全国問わず仲介会社さんにすべて共有し、広告料も全額お渡しして入居を決めてもらっています。だから、物件確認の電話は非常に多いんです。
——自社で賃貸仲介もやるというのは?
加藤:今のところ考えていないですね。よくある話ですが、我々が事業展開する三河地域では、仲介管理どちらもしている会社は、自社物件だけを積極的に紹介する、よその管理物件の仲介は控える、という傾向があったりします。
弊社も賃貸仲介を始めてしまうと、そうした会社とライバル関係になり、当社の管理物件を仲介してくれる会社が減って、募集の露出が減ってしまう恐れがある。募集の間口が狭くなってしまうのはオーナー様にとって良くないですよね。弊社は極力、オーナー様の利益を考えた管理をしたいと思っていますので、管理一本に絞り、なるべく多くの仲介会社さんに募集をお願いしているわけです。
それもあって、数が多くても仲介会社さんの対応は大事にしていきたいのですが、一方で、管理会社としては入居者様対応も大事にしないといけない。それで、夜間・休日だけでなく平日昼間もカバーできるコールセンターへの切り替えを検討するようになり、プロコール24の導入に至りました。
——数あるコールセンターの中でプロコール24を選ばれた理由は?
加藤:実は検討を始めた当初から御社の藤澤社長のことは存じてあげておりまして、プロコール24のこともずっと気になっていたんです。実際に管理会社を経営していて、管理の業務支援もしている会社のコールセンターということで、期待できそうだなと。賃貸管理専門のコールセンターとして、電話で解決できる案件は可能な限り解決してくれるという点も魅力でした。総合的に見て、弊社の課題を一番解決してくれると思い、プロコール24に決めました。
業務負担を抑え、オーナー重視の賃貸管理を充実
——ありがとうございます。実際にご利用されて、使い心地はいかがでしょうか?
加藤:そうですね、入居者様からの電話本数は期待通りかなり減りました。対応スピードも早く、問い合わせがあったときは電話やメールですぐに連絡をくれるので助かっています。
それに、対応スキルも高いですよね。クレームの状況を分かりやすくかみ砕いて説明してくれますし、弊社にいちいち手順を聞かなくても、管理会社が取るべき適切な対応を分かっているのは素直に感心します。つい先日、前の入居者様宛の郵便物が届いたと問い合わせがあったときも、ちゃんと入居者様に郵便物の処理方法(※)を案内してくれて。弊社が受け取ったのは対応完了の報告メールだけ。
それってすごいことで、コールセンターと言えば普通、電話を取り次いだ後は「こういう電話がありましたよ」と管理会社にぽーんと投げてくるイメージなんですね。でも、プロコール24は解決策まで出してくれますし、何なら賃貸管理会社の社員レベルで対応を完了させてくれる。そこは非常に助かりますね。
※郵便物をまとめて「転居済み」のメモを添付し、近くの郵便ポストに投函していただくか、郵便局へ持ち込んでいただけるよう案内します。 |
——お役に立てているようで何よりです。オペレータースタッフも喜ぶと思います。
加藤:あとはそうですね、弊社の業務に合わせて対応方法を柔軟に変えてくれるところも嬉しいポイントです。ちょうど先日も、退去される入居者様へのアナウンス項目をひとつ増やしてもらいました。「もっとこうしてほしい」という要望や不満は、一緒に入居者様対応をしていくなかでどうしても生まれるものですが、その改善に向けてオペレーターさんと直接相談できる体制は、担当者間で意図が伝わりやすいのもあってやりやすいですね。
——スタッフの業務負担についてはどうでしょうか?
加藤:振り返れば、導入前は電話対応で30分以上も時間を取られたり…、なんてことがざらにありましたから、やはり業務負担は減っていますね。
ただ、こうやって業務が減って余裕ができると…管理戸数がまた増えちゃうんですよね(笑)
——うらやましい限りです(笑)
加藤:管理が増えれば現場はまた忙しくなりますが、一方でスタッフのメンタル面はだいぶ改善されていると思います。入居者様からクレームが来ても、プロコール24がまず矢面に立って、入居者様の思いの丈をわーっと受け止めてくれますよね。その後で弊社に状況報告をしてくれるから、入居者様の感情も一段落するし、我々も冷静なまま先に進むことができる。入居者様対応でワンクッションを挟むというのは社員のメンタルを守る点でも意味があることだと思います。おかげで、長く働いているスタッフも多いんです。
——プロコール24の導入で、オーナー対応にも何か変化はありましたか?
加藤:設備不良などのトラブルでは、オーナー様に対しての報告や修繕・交換の提案が断然しやすくなりましたね。中には解決が長引いたり、問題が炎上したりして長々と続く案件がたまにあるじゃないですか。そういう伝えにくい内容をオーナー様に報告するとき、プロコール24の対応報告書をコピーして持っていくだけでいいというのは非常に手軽です。経過も説明しやすいので、「今こんな状況で、今後どうしましょうか」と相談しやすい。現場の状況が伝わると、オーナー様の決断も早まりますから。
——対応報告書を上手に活用していただき光栄です。
加藤:オーナー様のためになる賃貸管理会社であろうとすると、物件担当者はどうしても多忙になりますし、時間の使い方が難しくなります。ですが、プロコール24や対応報告書を活用したり、アウトソーシングを利用すれば、オーナー様の相談を受けたりアドバイスをしたりする時間がつくれる。こうしたオーナー様との接触を増やすための積み重ねが、弊社の成長にもつながっていると思います。
——と言いますと?
加藤:どの管理会社もそうだと思いますが、毎月3~5%の管理料だけで従業員も養うとなると、会社の売上はどうしても上がりません。管理会社が成長していくためには、通常の管理に加えて、リフォームや大規模修繕などの提案業務が必要不可欠です。そのためにも、管理会社はオーナー様の相談にいつでも乗れる態勢を用意しておく必要があると思うんです。
例えば弊社では、毎月の家賃明細をオーナー様に直接手渡ししています。会って話せば、オーナー様としても悩みを相談する良い機会になります。「そろそろ相続を考えなきゃいけないかなあ?」とか、「実は手つかずになっている土地があるんだよ」とか、管理に限らず資産運用全体について気軽に話していただける関係を築ければ、それがまた別の仕事につながり、売上を生み出すことにつながっていく。オーナー様の利益を最優先に考え、常に提案の意識を持つことが、結果的に管理会社のためになると考えます。
幸い、弊社では相続についてもサポートできる社員が育っていますし、収益物件の建築プロデュースもやらせてもらっています。そうしたリソースを活かして、これからも提案業務には力を入れていきたいですね。
社員教育にも注力。管理戸数に囚われない賃貸管理を目指す
——オーナーの信頼を得るために取り組んでいることはありますか?
加藤:そうですね、オーナー様の信頼に応えるには、先ほども相続や建築の話をさせていただいたように幅広い知識が求められますので、社員教育には力を入れています。いま意識的に取り組んでいるのは「火災保険」ですね。つい最近も、知識がなく建物のトラブルに火災保険を使えなかったというオーナー様と出会いまして。弊社が保険についてアドバイスしたことを契機に管理をお任せいただきました。
事故が起きないように管理をするのは難しいですが、保険のように、いざというときに損失をカバーできる方法があるのなら、管理会社が知識として持っておいて、オーナー様の助けとなるべきです。アウトソーシングで生まれた時間は、オーナー様対応の時間だけでなく、保険をはじめとした専門知識を社員に身に着けてもらう教育の時間としても大事に使っていきたいと思っています。
——そんな御社が今後達成したいこと、目標としていることは何でしょうか?
加藤:当面の目標は管理戸数5000戸です。ただ、それより上はあまり考えていません。
というのも、管理戸数につられてスタッフの数も増えすぎてしまうと、今度は教育や管理の質が行き届かなくなってしまう。弊社が大所帯の大手企業と違うところは、経験豊富で知識もスキルも充実したスタッフが揃っている点です。オーナー様から管理を任せてもらっている以上、スタッフ一人ひとりが最高のパフォーマンスを出していく。不動産の売買も、土地活用の方法も、相続も保険もメンテナンスも、いつでもワンストップでご相談いただける専門家集団を目指し続ける。それが管理会社の大事なスタンスだと思っています。だから、目標の数字は最大5000戸。今は2000戸を5人の現場担当で回しているので、ゆくゆくは10~15人にまで増やしていきたいです。
——ただ管理戸数を増やせばいいというわけではないのですね。
加藤:私はそう思っています。管轄エリアや企業の考え方にもよりますが、どの会社にも適正な規模があるものです。以前、東京進出の話もありましたが、結局はお断りしました。会社が拡大しても、それで管理のパフォーマンスが落ちるのであれば本末転倒ですから。弊社は地域密着・オーナーに寄り添う管理を強みにしていますので、専門家集団としてすべてのスタッフが同じ情熱を持って仕事に臨む必要があります。管理戸数に囚われずに、これからもオーナー様が何でも相談できる不動産の窓口としてあり続けたいですね。
——最後に、御社にとって「プロコール24」とは何でしょうか?
加藤:弊社の「スタッフ」ですね。対応履歴を見るだけで、一緒に入居者様対応に向き合う仲間という感覚で受け答えしてくれているなってのがすごく伝わってきます。他人事のように「そうは言ってもコールセンターですから」という無責任な感じが全然ない。それは御社が、プロコール24をコールセンターではなく管理会社のスタッフとして教育されているからなんでしょうね。だから、プロコール24は弊社のスタッフでもあると思っています。今後もいろいろとお願いをすることがあると思いますが、よろしくお願いします。
管理戸数を追いながら会社の土台も守っていく
多くの管理会社にとって「管理戸数」は何よりも優先したい企業目標です。管理戸数が増えれば会社の売上も安定し、会社の成長や従業員の待遇改善にもつながります。しかし、インタビューにもありましたが、管理戸数に対して人的リソースが伴わないと、会社がこれまで築き上げた強みや、大事にすべき理念をかえって損なうことになりかねません。
管理戸数を追いながら、会社としての土台をどう守っていくか。入居者様対応のコールセンターをはじめ、管理会社が取り組むアウトソーシングは健全な成長を叶えるための解決策のひとつと言えるでしょう。
導入企業
株式会社a-Net
本社:愛知県岡崎市日名南町18-5三峯ビル2階
代表:有島 忠
事業内容:愛知県内を中心に2200戸を管理。また不動産オーナー向けコンサルティング(賃貸経営・資産活用)や、不動産仲介(売買)、相続相談などの事業を展開している。
SYSTEM
案件確認システムのご紹介
プロコール24では、対応報告書のダウンロードや
クレーム進捗管理、各種計数の把握等が可能な
独自の入電管理システムをご用意しております。
COLUMN & CASE
コラムと事例紹介
-
事例
プロパティエージェント株式会社
東京都新宿区に本社を置き、3400戸を管理。設備トラブルへの駆けつけ対応や、入居者対応の負担軽減のため、導入に至る。
記事を読む
-
事例
株式会社a-Net
愛知県岡崎市に店舗を置き、2200戸を管理。入居者対応の負担を減らし、オーナーとの相談業務に使える時間を増やすため、導入に至る。
記事を読む
-
事例
株式会社ティーネットワーク
東京・埼玉に店舗を置き、1600戸を管理。「ふるさとまちづくり」の実現に向け、入居者対応の負担を軽減するため、導入に至る。
記事を読む
-
コラム
【特別インタビュー】賃貸管理会社の最優先事項! 繁忙期 対策が年2回の大きな 離職危機 を救う
毎年かならずやってくる賃貸業界の「繁忙期」。売上獲得の陰に隠れる離職危機について、コンサルタント 金井俊樹さんに聞きました。
記事を読む
-
事例
加和太建設株式会社
静岡県三島市で約2300戸を管理。地域に暮らす入居者様に高品質なサービスを安定して提供するため、導入に至る。
記事を読む
-
事例
三和エステート株式会社
福岡・東京に事務所を構え、8700戸超を管理。オーナー様対応の時間創出のため、賃貸管理業のスタート時から導入。
記事を読む
-
コラム
【特別インタビュー】適材適所 こそ基本にして究極。社内人材の適切な活用が 企業成長 への近道になる
賃貸業界でも課題とされる「人材不足」。人材難の中で企業が成長するための方法をコンサルタント 萩原耕平さんに聞きました。
記事を読む
-
事例
響不動産リサーチ株式会社
大阪市で1000戸管理、部署人数6名。業務量の軽減とサービス品質の維持のため導入に至る。
記事を読む
-
コラム
【特別インタビュー】1年中が 繁忙期 に!? 入居者対応の傾向と賃貸管理会社がとるべき対策は?
コロナを経て急変する賃貸管理業界。入居者対応のトレンドを経営企画部部長 先原秀和さんに聞きました。
記事を読む
-
事例
川木建設株式会社
賃貸管理をゼロからスタート。プロコール24で業務効率化とオーナー満足度向上を実現。
記事を読む
-
コラム
誰でも対応可能な業務を増やす。属人化 を排して効率化を叶えるにはオペレーションの単純化がカギ!
いつの間にか複雑化する日々の仕事。シンプルにすれば会社がスムーズに回り出す!?
記事を読む
-
コラム
アナログ業務、いつまでやる!? ダメダメ管理会社の経験者が語る、できる賃貸管理会社の条件③
できる管理会社はデジタル利用が上手。特に「情報伝達」は差の出る分野です。
記事を読む
-
コラム
【特別インタビュー】賃貸管理で勝ち抜く鍵は、 アウトソーシング の活用にあり
競争が激化する賃貸管理業界。勝ち抜くための施策をコンサルタント 高橋宏さんに聞きました。
記事を読む
-
事例
株式会社ジャパンマーケティング
入居者対応で多忙を極める社員の負担軽減のためにプロコール24を選択。
記事を読む
-
コラム
入居者心理を知れば百戦危うからず! 相手の 心理的欲求 に合わせた最小限の対応でクレーム炎上を回避せよ。
入居者の希望を叶えたはずなのに、なぜかクレームが大炎上。相手の本音を探れていますか?
記事を読む
-
コラム
真面目に全部やる、が正解とは限らない!? ダメダメ管理会社の経験者が語る、できる賃貸管理会社の条件②
できる管理会社は重要な仕事を進めるのがうまい。それは「任せられる仕事は任せる」の裏返しです。
記事を読む
-
コラム
8割くらいは残せてる? ちょっとした情報も会社の財産。管理の記録と報告を徹底して隙のない賃貸管理を実現。
経営資源である「ヒト・モノ・カネ・情報」を社内に残せる工夫、できていますか?
記事を読む
-
コラム
求めるべきは情報の解像度!ダメダメ管理会社の経験者が語る、できる賃貸管理会社の条件①
できる管理会社の大前提、それは「解像度の高い現場把握」から始まります。
記事を読む
-
コラム
賃貸管理会社 は、物件担当制にせよ業務担当制にせよ「弱点」を把握し対策すべき。
迅速かつ正確な対応を可能とする物件担当制。でも失敗時のダメージも大きいんです。
記事を読む
-
コラム
賃貸管理会社の大繁忙期「 エアコン故障 の7・8月」をスムーズに乗り切るために今できること。
入居者様からの連絡数、実は7月は2~3月と同じくらいになるってお気づきでしたか?
記事を読む