8割くらいは残せてる? ちょっとした情報も会社の財産。管理の記録と報告を徹底して隙のない賃貸管理を実現。
記録に残すことの重要性を認識していますか?
みなさん、こんにちは!
プロコール24現役オペレーターの「Dすけ(でぃーすけ)」です。
今回もいつもどおり、私たちのミッションである「クライアント様(管理会社様)の賃貸管理業務の効率化」という観点から、管理会社様の「もったいないなぁ! おしいなぁ!」の改善策を考えたいと思います。
今回のテーマは、「記録に残すことの重要性」です。
いまさら何を言ってんねん! 重要なのは当り前じゃ! と突っ込んでくださった方。ありがとうございます。
そうなんです。今回はその「当たり前」をいかにして徹底するべきか??というお話です。
よくある事例:退職で記録も失われました!
今回も、実際に入電があった案件を事例にご説明いたします♪
いや、実際は「♪」なんて言ってる場合ではなかったのですが・・・
とある夏の暑い日。
ちょうど半年ほど前からプロコール24をご利用いただいている会社の物件担当さんから、慌てた様子で電話が入りました。
「Dすけさん! ちょっと連絡をお願いしたい方がいるんです! 力を貸してください!」
話の内容は、ざっくりこんな感じです。
とある物件に、10年近くお住まいのAさんという入居者さんがいらっしゃいました。
Aさんは長期入居者だけあって、管理会社の面々と何度かやりとりをしていたようです。中でも、Cさんの前の物件担当:Bさんとは、何度も電話で話をしていたのだとか。
その前任のBさんとの会話を、Aさんがとある修繕工事で持ち出しました。
「修繕費の支払い? 前にBさんと、費用については免除してもらえると約束したよ!」
しかし、Bさんは半年前、ちょうどプロコール24を導入する直前に退職してしまっていました。口頭で多少の引き継ぎはあったそうですが、Aさんとの約束についての記録はひとつも残っていません。ちなみに、これはAさんも悪いのですが、AさんとBさんの間で覚書のようなものも取り交わしていないとのこと。
「記録が無い以上、こちらも「はい、分かりました無償対応します」とは言えません。Dすけさんから一度、費用免除はできないと伝えてもらえませんか?」
「わかりました。連絡してみます!」
少しでも管理会社様のお力になれればと自身を鼓舞し、Dすけ、さっそく入居者Aさんへ連絡。
「修繕費の件ですが、費用の免除はやはり難し……」
「そんな話があるか!! ばかやろう!! 一昨日きやがれ! ガミガミガミ…」
Aさんからは猛暑の日差しのような、心に突き刺さるお言葉の嵐です。
「オーマイガー!」
しかたなく、管理会社のCさんへAさんからの返答内容をお伝えし、Dすけの対応はいったん終了。
結局、Cさんからのご報告によれば、以下のような進展になったそうです。
「今回はオーナーさんのご厚意で、Aさんの費用負担は免除することになりました。Aさんも長く住んでくれているからと…」
これにて一見落着!
…かと思いきや、実はその後にもうひとつ、厳しい現実が待っていました。
「実は先日お手伝いいただいた例の物件なんですが、管理を離れることになってしまいました。この前のAさんの件も原因みたいで…、オーマイガー!!(泣)」
「ええええ、そんな…」
大変だから、で失われる「情報」という財産
企業において、人・金・物・情報は重要な経営資源だとよく言われます。皆さんが得たちょっとした情報すら、企業にとっては財産なんです。
情報が蓄積されていないことで、大事な顧客が失われてしまう…、今回の事例はまさにその財産の重要性を物語っていますよね。
しかも、「ハッキングされて情報が盗まれた!」といったわけでもなく、実情は「退職者が出た」というだけ。
その程度のこと(企業活動をしていればいつ起こっても不思議ではないという意味です)で貴重な財産が失われてしまうなんて…、本来であれば絶対に防がないといけません!
では、どう防ぐべきか。
まずは各スタッフが持っている情報を「表に出す」ことに目を向けないといけません。
たとえば、入居者対応のちょっとした情報も、きちんと社内で共有できるかたちで記録していく必要があるでしょう。
もちろん、このように情報を残すこと・記録を共有することの重要性は、皆さんもきちんと理解されていると思います。Dすけ、そんなことは言われなくてもやっとるがな! って方もいらっしゃると思います。
ですが、できていない会社が多いことも、また事実ではないでしょうか。
最近のDすけは、プロコール24を検討されている管理会社様にお伺いすることも多いのですが、やはり多くの会社様が「記録を残すこと」に苦労されているように感じるのです。
そして、記録を徹底できない皆さんの、その理由はシンプルです。
大変だからです。忙しいからです。
やらないといけないのはわかっているけど、他にやるべきことが多すぎて徹底できないのです。
しかし!
退職者が出るたびに情報という財産が失われるのは、やっぱりすごく勿体ない。
どれだけ「お金」を稼ごうとも、どれだけ「設備」を整えようとも、「人」と「情報」がどんどん零れ落ちてしまっては、社内には半分しか財産が残らないのですから。
発想の転換:報告を義務化し、記録を必達事項に
大変だけど、それでもやらなきゃならない仕事をどうするか。
入居者対応の記録を徹底させる方法として、Dすけより一つご提案させて頂きます。
記録という仕事が「大変だから」「忙しいから」と後回しにされてしまうというなら、
いっそのこと
「オーナーには必ずレポート形式の対応報告をしなければならない」という社内ルールを決めてしまう
…のは、いかがでしょうか?
折しも、2021年6月に施行された「賃貸住宅管理業法(賃貸住宅管理業務等の適正化に関する法律)」により、賃貸管理業者は国土交通省の「登録」を受けることが必須となりました。
そして登録業者には、一定期間内に不動産オーナーに対して物件の管理状況を報告する義務が課されました。
つまり、賃貸管理会社はどのような形であれ、今後は「オーナー様に管理状況を報告する」という仕事をしなければならないわけです。
これまでは「忙しくて記録ができない」⇒「記録がないから報告もしない(できない)」という流れが許されてきた(オーナーが積極的に許してきたわけではないでしょうが)かもしれませんが、法律によって報告が義務となった以上、このままというわけにもいかないでしょう。
ならば、このタイミングで発想を180度転換してみてもいいのではないでしょうか。
忙しくて対応の記録が取れず、オーナーに報告できていなかった…、この現状を、オーナーに報告するという義務を果たすために、忙しくても入居者対応の記録を取らなければならない、という社内ルールで打破するのです!
記録さえとれれば報告ができます。
報告ができれば、業法の義務を果たす事もできますし、オーナーへの管理サービスの充実も図れます。
さらには、社内に「情報」という財産も残っていきます、…まさに一石三鳥です!!
案件管理に外部リソースを活用すれば、もっとハッピー
では、どうやって情報を記録し共有をするのか。具体的には以下の3つが代表的手法かと思います。
1.基幹システム(賃貸管理システム等)への徹底的な情報登録
2.システムがない場合は、何かしらの共有ファイルを作成(個人的にはgoogleスプレッドシートおすすめ)
3.入居者対応電話の録音管理
1と2は以前のコラムでも書かせていただきましたね。
3の電話録音は、入居者や業者との「言った・言わない問題」の予防策としても機能しますし、録音さえしておけば、後からレポートをつくるときに「あれ? どんな経緯だったっけ?」なんて苦労もなくなります。
それともうひとつ。
発想を転換させて、「対応記録そのものを外注してしまう」というのも一つでしょう。
たとえば、入居者からの電話対応をコールセンターに依頼すれば、「入電の記録」も「対応の履歴」もすべて残るようになるはずです。ちなみに、プロコール24では、対応の記録をオーナー様にそのまま提出いただける「報告書」の形で残していますので、報告の際の手間が省けて便利ですよ♪
情報を記録に残し、共有するという流れがどれだけ徹底できるかによって、ちょっとした環境の変化にも柔軟に対応できる力が会社の中に備わるのではないかと考えます。
皆さんも是非、社内の財産である「情報」に目を向けてみてくださいね!
そしてDすけは今後も、管理会社様の頼れる右腕として、日々精進してまいります♪
SYSTEM
案件確認システムのご紹介
プロコール24では、対応報告書のダウンロードや
クレーム進捗管理、各種計数の把握等が可能な
独自の入電管理システムをご用意しております。
COLUMN & CASE
コラムと事例紹介
-
事例
プロパティエージェント株式会社
東京都新宿区に本社を置き、3400戸を管理。設備トラブルへの駆けつけ対応や、入居者対応の負担軽減のため、導入に至る。
記事を読む
-
事例
株式会社a-Net
愛知県岡崎市に店舗を置き、2200戸を管理。入居者対応の負担を減らし、オーナーとの相談業務に使える時間を増やすため、導入に至る。
記事を読む
-
事例
株式会社ティーネットワーク
東京・埼玉に店舗を置き、1600戸を管理。「ふるさとまちづくり」の実現に向け、入居者対応の負担を軽減するため、導入に至る。
記事を読む
-
コラム
【特別インタビュー】賃貸管理会社の最優先事項! 繁忙期 対策が年2回の大きな 離職危機 を救う
毎年かならずやってくる賃貸業界の「繁忙期」。売上獲得の陰に隠れる離職危機について、コンサルタント 金井俊樹さんに聞きました。
記事を読む
-
事例
加和太建設株式会社
静岡県三島市で約2300戸を管理。地域に暮らす入居者様に高品質なサービスを安定して提供するため、導入に至る。
記事を読む
-
事例
三和エステート株式会社
福岡・東京に事務所を構え、8700戸超を管理。オーナー様対応の時間創出のため、賃貸管理業のスタート時から導入。
記事を読む
-
コラム
【特別インタビュー】適材適所 こそ基本にして究極。社内人材の適切な活用が 企業成長 への近道になる
賃貸業界でも課題とされる「人材不足」。人材難の中で企業が成長するための方法をコンサルタント 萩原耕平さんに聞きました。
記事を読む
-
事例
響不動産リサーチ株式会社
大阪市で1000戸管理、部署人数6名。業務量の軽減とサービス品質の維持のため導入に至る。
記事を読む
-
コラム
【特別インタビュー】1年中が 繁忙期 に!? 入居者対応の傾向と賃貸管理会社がとるべき対策は?
コロナを経て急変する賃貸管理業界。入居者対応のトレンドを経営企画部部長 先原秀和さんに聞きました。
記事を読む
-
事例
川木建設株式会社
賃貸管理をゼロからスタート。プロコール24で業務効率化とオーナー満足度向上を実現。
記事を読む
-
コラム
誰でも対応可能な業務を増やす。属人化 を排して効率化を叶えるにはオペレーションの単純化がカギ!
いつの間にか複雑化する日々の仕事。シンプルにすれば会社がスムーズに回り出す!?
記事を読む
-
コラム
アナログ業務、いつまでやる!? ダメダメ管理会社の経験者が語る、できる賃貸管理会社の条件③
できる管理会社はデジタル利用が上手。特に「情報伝達」は差の出る分野です。
記事を読む
-
コラム
【特別インタビュー】賃貸管理で勝ち抜く鍵は、 アウトソーシング の活用にあり
競争が激化する賃貸管理業界。勝ち抜くための施策をコンサルタント 高橋宏さんに聞きました。
記事を読む
-
事例
株式会社ジャパンマーケティング
入居者対応で多忙を極める社員の負担軽減のためにプロコール24を選択。
記事を読む
-
コラム
入居者心理を知れば百戦危うからず! 相手の 心理的欲求 に合わせた最小限の対応でクレーム炎上を回避せよ。
入居者の希望を叶えたはずなのに、なぜかクレームが大炎上。相手の本音を探れていますか?
記事を読む
-
コラム
真面目に全部やる、が正解とは限らない!? ダメダメ管理会社の経験者が語る、できる賃貸管理会社の条件②
できる管理会社は重要な仕事を進めるのがうまい。それは「任せられる仕事は任せる」の裏返しです。
記事を読む
-
コラム
8割くらいは残せてる? ちょっとした情報も会社の財産。管理の記録と報告を徹底して隙のない賃貸管理を実現。
経営資源である「ヒト・モノ・カネ・情報」を社内に残せる工夫、できていますか?
記事を読む
-
コラム
求めるべきは情報の解像度!ダメダメ管理会社の経験者が語る、できる賃貸管理会社の条件①
できる管理会社の大前提、それは「解像度の高い現場把握」から始まります。
記事を読む
-
コラム
賃貸管理会社 は、物件担当制にせよ業務担当制にせよ「弱点」を把握し対策すべき。
迅速かつ正確な対応を可能とする物件担当制。でも失敗時のダメージも大きいんです。
記事を読む
-
コラム
賃貸管理会社の大繁忙期「 エアコン故障 の7・8月」をスムーズに乗り切るために今できること。
入居者様からの連絡数、実は7月は2~3月と同じくらいになるってお気づきでしたか?
記事を読む